毎日使うものだけに、髪だけでなく頭皮にも大きな影響を与えるシャンプー。
シャンプーの選び方や使い方が間違っていると、将来的にかゆみやフケ、脂っぽさなどのトラブルが起こるかもしれません。
そこで今回は、シャンプーを選ぶ上で大切なポイントとなる「洗浄成分」の種類について、詳しく解説します!
そもそも、シャンプーって何をするもの?
シャンプーは、髪の毛についた汚れを落とすだけでなく、“頭皮を洗って清浄に保つ”という大切な役割があります。
頭皮は汗腺が多く毛髪が密集しているため、汗や皮脂が多く分泌されて蒸れやすい場所です。
きちんと汚れを落とせないまま放置すると、頭皮環境が悪化して、フケ、かゆみなどのトラブルが起こりやすい状態になってしまいます。
清潔な頭皮を維持し、健康な髪を育てるために、シャンプーでの洗髪はとても重要なのです。
しかし一方で、頭皮の皮脂を取りすぎるのも禁物。頭皮は乾燥するとバリア機能が低下して炎症やかゆみが起きやすくなります。
健やかな頭皮や若々しい頭髪を保つためには、「頭皮の汚れはしっかり落とし、必要な皮脂を適度に残せる」シャンプーを選ぶことが大切です。
「洗浄成分」の違いで決まる!シャンプーの種類
シャンプー選びでチェックしたいのは、汚れを落とす洗浄成分(界面活性剤)。
洗浄成分には、大きく分けると「せっけん系」「アミノ酸系」「高級アルコール系」の3種類があります。
せっけん系
●洗浄力…強め
●刺激…頭皮への刺激は弱い
動物や植物の脂をアルカリ(苛性ソーダ)で反応させてつくる、アルカリ性の界面活性剤です。
【メリット】
・皮脂汚れに強く、毛穴の汚れまでしっかり落とせる
・生分解性があるので環境に優しい
【デメリット】
・皮脂がよく取れるため、頭皮が乾燥しやすくなる
・髪の毛にパサつき感やきしみ感が出やすい
・せっけんカスが頭皮や髪に残りやすいため、よくすすぐ必要がある
シャンプーの成分表示にある「せっけん系」洗浄成分の例
石ケン素地、カリ石ケン素地、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム など
高級アルコール系
●洗浄力…強め
●刺激…頭皮・髪に対する刺激が幾分強い
石油などの鉱物油や動植物油脂などから作られる、合成界面活性剤です。原価が安いことから、市販のシャンプーに最も多く使用されています。
【メリット】
・泡立ちがよく、さっぱりと洗いあがる
【デメリット】
・皮脂がよく取れるため、頭皮が乾燥しやすくなる
シャンプーの成分表示にある「高級アルコール系」洗浄成分の例
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス塩酸アンモニウム、ラウリル硫酸塩 など
アミノ酸系
●洗浄力…やや弱め
●刺激…弱め
脂肪酸+アミノ酸+アルカリ剤でつくられる、弱酸性の界面活性剤です。
原料が高いため、他の種類のシャンプーに比べると比較的高価です。
【メリット】
・肌に優しい洗い上がり
【デメリット】
・洗浄力が弱めなので、時間をかけて丁寧に洗う必要がある
シャンプーの成分表示にある「アミノ酸系」洗浄成分の例
ココイル(ヤシ油)~、ラウロイル~、ステアロイル~、ミリストイル~ などで始まる成分
洗浄成分はシャンプーボトルの裏面や、商品のホームページなどで見ることができます。今使っているシャンプーには何が使われているのか、ぜひチェックしてみてください。